簿記3級は簡単って本当?まったくの経理初心者でも独学で合格できる?
「簿記3級は誰でも合格できる」「簿記3級は簡単」と見かけたことはありませんか?
簿記3級受験を考えたときに、「本当に誰でも簡単に合格できるのか?」とても気になりますよね。
•簿記3級のおすすめの参考書は?
•簿記3級独学取得が難しいときの解決策は?
この記事では、実際に簿記3級をまったくの初心者で独学で勉強して合格した立場から紹介します。
「簿記3級は簡単」ではない!なめてはいけない!
経理未経験・初心者で簿記3級を勉強した私の意見としては、「簿記3級が簡単」ということは決してありません。
ただ、簿記3級は「とても難しく受かりにくい」というわけでもありません。
「簿記3級は簡単に受かる」という先入観を捨て、しっかりと基本を抑えてちゃんと勉強すれば受かる試験です。
実は私、簿記3級は簡単という言葉を間に受けて、あまり勉強せずに挑み1度落ちました・・・!(2度目で合格)
1度目は最後までテキストを読まずに挑むくらい「簿記3級は簡単」と舐めて受験し、見事落ちました。
しかし、2度目はしっかり参考書を2週し挑んだところ、落ちた時と同じ参考書でちゃんと合格しました。
「簿記をなめていた!」という感想をよく聞きます。
「簿記3級は簡単」という先入観は捨てて、しっかりと効率的に勉強しましょう!
「簿記3級は簡単」と言われる理由
では、なぜ「簿記3級は簡単すぎる」「簿記3級は誰でも受かる」と言われているのでしょうか?
その理由を3つご紹介します。
理由①合格率が高い
簿記3級は簡単と言われる理由の1つは、「簿記3級の合格率が高い」からです。
商工会議所が公開しているデータによると、直近3年の簿記3級の合格率は約40%〜50%ほどです。
・2020年の合格率:48.3%
・2019年の合格率:51.3%
約2人に1人が簿記3級に合格していることになります。
資格試験において、難しい資格は1割しか受からない資格などもありますので、そういった資格と比べると「簿記3級は簡単」と言われる傾向にあります。
しかし、2人に1人は合格しているということは、2人に1人は「簿記3級に落ちている」ことになります。
理由②学生も取得している
簿記3級は簡単と言われる理由の2つめは、「高校生や大学生などの学生も合格している」からです。
日商簿記3級の受験者データは公表されていません。
しかしながら、周りから「学生で簿記を取得した」ということを聞くことも多いのではないでしょうか?
私も、「商業高校の学生はみんな受かっている」「大学生が就活のために簿記を取得している人が多い」などよく聞いていました。
ただ、商業高校で受けているのは「全商簿記」であることがほとんどであり、日商簿記と難易度が違います。
全商簿記の方が簡単と言われています。
また、大学生は就活のために必死で勉強していますし、自分自身で考えても大学生時代の方が効率よく勉強できたと思いませんか?
高校生や大学が受かっているのだから、社会人経験があれば受かるだろうということで「簿記3級は簡単」と誤解されるのではないでしょうか。
今よりも大学時代よりも、いちばん高校時代の方が頭よかった気がしますが・・・!笑
理由③受かりにくいわけではない
簿記3級は簡単と言われる理由の3つめは、実際に「簿記3級に受かりにくいわけでない」からです。
簿記3級は、しっかりと参考書を1冊読み込み、過去問で問題を解く練習をすれさえすれば、「受かる試験」です。
参考書1冊のみでは受かるのが難しい資格試験は数多くあります。
そのような「難しい資格」と比較すると、「簡単」と言われてしまうのではないでしょうか。
「簿記3級は簡単」という言葉の一人歩きですね・・・
簿記3級の独学取得が初心者にとって簡単ではない理由
ここまで、「簿記3級は簡単」と言われる理由をご紹介しました。
理由からわかる通り、実際には簿記3級の取得は簡単ではありません。
特に初心者にとっては、簿記3級の独学取得は難しいです。
簿記3級の独学取得は簡単ではないことを理解して、しっかり勉強に取り組みましょう。
では、なぜ初心者にとって簿記3級の独学取得は難しいのでしょうか?
理由①専門用語が覚えられない
簿記3級の独学取得が初心者にとって簡単ではない理由の1つめは、「専門用語がなかなか覚えられない」からです。
簿記は専門用語も多く、一般的な会話では使わない用語が多くあります。
基礎の基礎である「仕訳」では、「借方・貸方」という意味不明な用語を使いますし、「買掛金や売掛金」など今まで使ったことのない用語から覚える必要があります。
理由②借方と貸方の分類ルールが理解できない
簿記3級の独学取得が初心者にとって簡単ではない理由の2つめは、「借方と貸方の分類ルールが理解できない」からです。
簿記の仕訳のルールは独特です。
貸借に分ける時も、何が資産で負債で収益で費用で・・・というのがなかなか理解ができません。
そして、資産は増えたら借方?減ったら借方?と頭が混乱してしまいます。
ここで混乱する人も多いのではないでしょうか。
私もここで頭の整理ができず混乱していました。
仕訳には、ある程度の「慣れ」が必要ですので、繰り返し練習する必要があります。
理由③合格点が70点以上
簿記3級の独学取得が初心者にとって簡単ではない理由の3つめは、「合格点が70点以上」だからです。
資格試験の合格点は、資格によって異なりますよね。
6割以上取れれば合格というものもある中で、簿記3級は7割以上の点数を取る必要があります。
6割であれば、まぐれで受かることもあるかもしれませんが、7割以上となるとまぐれでの合格が難しくなります。
7割以上取る必要がありますので、しっかり理解して試験に挑みましょう。
初心者におすすめの簿記3級の参考書
簿記3級を初心者が独学で取得するのは簡単ではないとご紹介してきましたが、「独学取得が無理」というわけでは決してありません。
「簿記3級は簡単」となめてかかるのではなく、しっかりと勉強すれば「独学で合格」することができます。
私も、1度目は参考書を読み切らずに受験し見事落ちましたが、しっかり勉強して2回目で独学で合格しました。
実際に私が利用した、独学で勉強するのにおすすめの参考書をご紹介します。
スッキリわかる 日商簿記3級
初心者におすすめの簿記3級参考書1冊目は、「スッキリわかる 日商簿記3級」です。
まったくの初心者の私がこの参考書で合格することができましたので、自信を持っておすすめできます。
初心者向けに、ストーリー形式で分かりやすく説明してくれています。
イラストが親しみやすく、簿記に対する拒否反応が出にくいのではないでしょうか?
また、テキストと問題集の一体型なので、学んだ単元ごとに問題を解くことができ、「インプット→アウトプット」を繰り返すことができます。
勉強において、インプットばかりだと試験で痛い目をみます。
しっかりアウトプットして簿記3級に挑みましょう。
ふくしままさゆきの「ホントにゼロからの簿記3級」
初心者におすすめの簿記3級参考書の2冊目は、「ホントにゼロからの簿記3級」(ふくしままさゆき)です。
最近、改めて簿記の基本を学び直そうと思い、
「Kindle Unlimited」で読める「ホントにゼロからの簿記3級」を読んだところ、なんとなく暗記していただけでよくわかってなかった部分がスッと理解することができました。
実務に寄り添った説明です。
「そういうもんだ」と思い込むことしかできなかったことを丁寧に理屈っぽく説明してくれているので、とても理解が進みます。
イラストなどはなく、文章で長々と書かれています。
理屈っぽすぎて苦手な人もいるかもしれません。
でも、簿記をしっかり勉強して理解していきたい、という人にはとてもおすすめです。
Kindle Unlimitedに登録すれば、1ヶ月無料で読めますので登録して読んでみるのもありだと思います。
・Amazon提供の電子書籍読み放題サービス
・月額980円で、小説・漫画・雑誌・参考書など200万冊以上が読み放題
・専用端末を買わなくても、スマホやダブレットでいつでもどこでも読書可能
・初回登録から30日間無料!
この参考書が合わないと感じれば、別の参考書を購入すればいいだけですので、一旦購入してみるのもおすすめです。
簿記3級の独学取得が難しいときの解決策
簿記の勉強を進めていくと、独学での勉強に限界を感じる人もいるかと思います。
そのような時の対処方法をご紹介します。
商工会議所講習会に参加する
簿記3級の独学取得が難しいときの解決策の1つ目は、「商工会議所の講習会に参加する」です。
商工会議所が無料や有料で講習会を実施していることがあります。
そういった場に参加することで、モチベーションの維持や学びのヒントを見つけることができます。
例えば、東京商工会議所の講習会ページはこちらです。
WEB通信講座で勉強する
簿記3級の独学取得が難しいときの解決策の3つ目は、「WEB通信講座で勉強する」ことです。
簿記3級のWEB通信講座は数多くあります。
簿記3級の講座は他の資格講座と比較してだいぶお安いので魅力的です・・・!
>>>【資料請求0円】簿記通信講座を比較する
上記の通り、簿記3級の通信講座は数多くあります。
正直比較するのがめんどくさい時もありますよね
>>>スタディングの簿記通信講座
WEB通信講座で効率よく勉強しましょう。
別の資格の取得を目指す
簿記3級の独学取得が難しいときの解決策の3つ目は、「簿記3級を諦めて別の資格取得を目指す」です。
あなたにとって、簿記3級の取得は絶対に必要でしょうか?
必須であれば、「商工会議所の講習会に参加」や「WEB通信講座で勉強」が解決策になりますが、必須でなく何か資格がほしいという場合は、別の資格取得にシフトチェンジすることもおすすめです。
簿記は独特ですので、どうしても苦手な人もいると思います。
世の中にはいろいろな資格がありますので、勉強が楽しいと思えるような資格取得を目指すことでモチベーションが上がります。
筆者が最近取得してみて、おすすめの資格は、
>>ITパスポート (参考:ITパスポート試験概要や取得のメリット )
>>MOS
>>FP3級
です。
ぜひ必要な資格を取得して、これからの人生をより楽しいものにしていきましょう。
【勉強前に伝えたいこと】簿記3級をなめてはいけない
気持ちの問題ですが、「簿記3級」をなめてはいけません。
「難しいもの」「混乱してしまうもの」だからこそ、しっかり基本を学べば怖くないものです。
簿記3級をなめず、しっかりじっくり勉強しましょう。
【まとめ】簿記3級は簡単ではない!
ここまで簿記3級が簡単と言われる理由や、実際は簡単とは言えない理由をご紹介してきました。
「簿記3級が簡単であるか簡単ではないか」は人によって異なります。
また、その時の状況によって異なります。
勉強中はよくわからない時は「難しい」と感じますが、受かってしまえば「簡単だった!」といってしまうこともあると思います。
>>>【資料請求0円】簿記通信講座を比較する
周りの情報に惑わされず、自分のペースで簿記を学んでいきましょう。
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